システマティック・レイシズム(制度化された人種差別主義)は、私たち人間の価値に対する深い裏切りであり、私たちの未来やそれを受け継ぐ次世代に対する直接的な攻撃です。私たちが正義の執行を委ねている者の手によって行われている場合においては特に、有色人種に対する暴力を容認してはなりません

私たちがジョージ・フロイド氏のみならずこれまでに不合理に失われた無数の命を悲しみ、黒人の友人や家族、コミュニティーと連帯して立ち上がる中、私は今これを悄然たる気持ちで書いています。

私たちにはもっとできることがあります。

私たちを取り巻く世界に変化をもたらすことに献身的に取り組んでいる同志の皆様、私たちは、雇用する際には建設的な視点を持つ必要があり、才能や専門知識だけではなく、組織文化を強化するために必要な多様性にも目を向ける必要があります。

私たちは、家庭内や職場における対話や相互理解、尊敬を促すことを継続し、その中での気まずい会話を恐れないようにしなければなりません。行動を伴うコミュニケーションは、長期的で影響力のある変化のためには必要不可欠です。不公正や人種差別を目の当たりにしたときは、私たちは声を上げなければなりません

芸術家や専門家を支える支援者の皆様、私たちが行うすべての活動において、人種差別反対主義やアンチバイアスに改めて取り組み直しましょう。そして、芸術文化産業におけるアクセシビリティと特権構造を見直し、グランティの選定と支援を行う際にはそれをより明確に体現できるように努めましょう。

私たちのコアバリュー(核となる価値観)を反映させ、それを実現するため私たちのモチベーションを高めてくれているアーティストの皆様、これからも、思考し、つながり、共感し、グローバルコミュニティを変革しうる新しい方法で、私たちにインスピレーションを与え続けてくれることを願っています。

単に自分たちの特権を認めるだけではなく、それを使って変化を起こしましょう。

ブラックライヴズマター

アジアン・カルチュラル・カウンシル 
エグゼクティブ・ディレクター
ミホ・ウォルシュ
 

参考資料:

 

画像:アンビー・アバニョ(ACC 2011年グランティ) ”one midnight in summer” 紙に木版画、2013年