助成事業(フェローシップ&グラント)
アジアン・カルチュラル・カウンシル 2025年度助成プログラム申請概要
アジアン・カルチュラル・カウンシル(以下「ACC」)は、アジアと米国の個人や団体が計画し主導する文化交流活動への支援を通して、相互理解や尊敬を深め、国際的な対話を促進することを目指しています。
ACCの助成プログラムでは、異なる文化に長期的に浸ることができる機会を提供しています。ACCによる、一人ひとりのニーズに合わせた支援は、助成受給者の視野を広げ、創造的な成長を促し、価値ある国際的なつながりを育みます。
ACCでは、助成受給者との長期的な関係構築に重きを置くなかで、彼らが変革的な経験を分かち合い、国際的なつながりを育むコミュニティの形成を促しています。
また、受給者が個々に渡航先での活動を計画し、異文化体験に浸ることができる貴重な機会を提供しています。
ACCは、特定の作品制作や展示、公演を開催するための制作費用には助成を行わないという、独自の方針をとっています。その代わりに、ACCのフェローシップや助成は、選ばれた助成受給者に豊かな文化体験の機会を提供することを目的としています。ACCの支援により、慣れない環境にある程度の期間身を置くことで、助成受給者は日々の責務や予定から解放され、視野を広げ、そこで学んだ経験を創作活動に取り入れ、自分の周りの世界との関わりを深めることができるようになります。
これを踏まえ、ACCでは文化交流支援を目的とした4種類のフェローシップ及び助成プログラムを実施しています:
- ニューヨーク・フェローシップ
- 個人フェローシップ
- 大学院フェローシップ
- 団体助成
募集要項をよく読んで、自身の申請資格を確認のうえ、申請を希望するフェローシップまたは助成プログラムを検討してください。2025年度募集期においては、申請者1名につき1つの助成プログラムのみ申請が可能です。
ACCは、技術革新の急速な進展に伴い、芸術が一層その交差性を増していることに着目しています。2025年度募集期においても、分野を問わず、テクノロジーの使用に関する申請を引き続き歓迎します。
ACCは、継続的な芸術的・専門的発展の一貫として文化交流に意欲をもった芸術家や芸術文化の専門家、団体/組織を求めています。申請者は、文化交流を軸としたACCの助成が、どのように自身の成長を支え、他者にも良い影響を与えるかを明確に説明できることが求められます。
すべての申請者は、連絡先、経歴書(レジュメ/CV)、自己紹介文、自身の作品や研究、活動のコンセプトを説明した文章・ステートメント(ある場合)、作品資料3点、推薦状1通、照会先を提出しなければなりません。すべての申請書は、国/地域内、及び海外の専門家からなる選考委員によって審査されます。
2025年度募集期は、中国、香港、日本、マカオ、フィリピン、台湾の国籍または永住権を持つ申請者を対象としています。
なお、ACCの次回募集期は2025年秋に開始される予定です。以下の国/地域の国籍または永住権を持つ方が対象です: アフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、ブルネイ、カンボジア、中国、東ティモール、香港、インド、インドネシア、日本、韓国、ラオス、マカオ、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、シンガポール、スリランカ、台湾、タイ、ベトナム、米国
- 2025年度募集期においては、申請者は以下の国/地域の国籍または永住権を持つ方である必要があります:
- 中国
- 香港
- 日本
- マカオ
- フィリピン
- 台湾
- 芸術・文化団体、研究者、芸術家、芸術専門家であり、以下の対象分野において5年以上の活動歴がある方:
- 建築(デザイン、建築史、建築理論)
- 考古学
- 美術史
- アーツ・アドミニストレーション
- 芸術批評
- 美術品修復
- 工芸
- キュレーション
- ダンス
- 民族音楽学
- 映画/ビデオ/写真
- 文学
- 博物館学
- 音楽
- 演劇
- ビジュアル・アート
- 申請内容は、文化交流を通して相互理解や尊敬を促すというACCのミッションに沿ったものでなければなりません。
- 一募集期につき1つの助成プログラムのみ申請が可能です。
- 申請者は、過去2年間にACCから助成を受けていないことが条件となります。
- フェローシップや助成を申請する活動や渡航は、助成期間内に開始および終了する必要があります。
<助成期間> 2025年8月1日~2026年12月31日。 - 申請書に記載された渡航期間内に実施される活動にかかる費用を支援します。
- ニューヨーク・フェローシップならびに個人フェローシップで米国への渡航を希望する申請者は、J-1ビザを取得する必要があるため(ACCがJ-1ビザ申請の保証人を務めます)、米国連邦規則集第22章に基づき、十分な英語力(申請者が自主的に米国内を移動し他者とコミュニケーションをとり、フェローシップ活動を行うことができるレベルの英語で会話や読み書きができること)が必要となります。
- 助成受給者には、自力で独立して行動する能力や臨機応変に対応できる力があり、好奇心旺盛で、自身の芸術的実践の枠を超え、新しい文化やコミュニティとの関わりを積極的に求めていることが期待されます。また、訪問する国や地域を形作る独自の文化、地域社会、歴史に対して、敬意を持って開かれた態度で活動を行うべきものとします。
- 活動内容
- 助成期間(2025年8月1日~2026年12月31日)以外に実施される活動
- 売り込みなどのプロモーション活動や業務(旅費、広報、マーケティングなどにかかる経費など)
- 商業及び工業デザインに焦点を当てた活動、またはいかなる種類の商業活動を組み込んだ活動
- ワークショップ、芸術祭、カンファレンスやレジデンスプログラムなどへの参加のみに焦点をあてた活動(ACCはトラベルグラントを支給していません。)
- 事務手続き
- 助成受給者の配偶者やパートナー、子供、その他家族に対してビザや資金を提供しません。
- 活動経費/支出
- 制作費(例:新作の制作、ツアー、公演、展覧会 など)
- 固定資産及び設備購入費
- 公演、展覧会、ファンドレイズイベント、書籍出版やレセプション等のイベントの企画及び実施費用や直接経費
- 幼稚園から高校における芸術教育のための費用
- 大学院、大学、中等教育における授業料などの学費
- ACCの助成金を他への助成金として交付する活動
- 申請受付期間:2024年10月1日から11月18日
- 申請締切日時:米国東部標準時 2024年11月18日23:59(日本時間:2024年11月19日13:59)
- 選考期間(審査及び面接実施期間):2024年11月19日から2025年4月30日
- 理事会承認:2025年5月中旬
- 結果通知:2025年5月中旬
- 上記に加え、ACC各地域オフィスにて追加される過程がある場合があります。
- 申請は、以下の選考評価基準に基づいて審査されます(重要度の高い順):
- 文化交流を通して相互理解と尊敬を促すというACCのミッションとの合致
- 申請者のキャリアにおいて重要な意味を持つタイミングかどうか
- 申請活動内容(実現可能性、明確性、期待される影響や効果)
- 芸術的及び専門的に優れているか
- 渡航先国/地域でのコミュニケーション能力(ニューヨーク・フェローシップおよび米国に渡航する個人フェローシップは必須)
- ACCでは、幅広い分野における国内・海外の専門家から審査の協力を得ています。
- 審査員の名前は、ACCの各国/地域オフィスの判断により公表されます。
- ACCの理事、スタッフ、寄付者をご存知の場合は、その方を推薦者または照会先として提出しないでください。(ACCウェブサイトのニューヨークオフィス並びに香港、日本、フィリピン、台湾の各国/地域オフィスのスタッフおよび理事のページをご確認ください)
- 各申請書に、申請者が知る限りにおいて、推薦者および照会先がACCの理事、スタッフ、寄付者ではないことを確認する利益相反管理規定同意への署名が求められます。
- ACCでは、「文化交流」とはどのようなことを意味しますか?
- 文化交流の定義やあり方はひとつではありません。ACCは、文化交流とは異文化間の対話、学び、共有を含むものであると理解しています。意義深い文化交流を通して、自分自身や周りの世界に対する理解が深まり、新しいアイデアや方法論が生まれ、国境を越えたコミュニティや人間関係を育むことに繋がります。
- 短期滞在ビザ(B-1ビザやB-2ビザなど)で渡米できますか?
- いいえ。ニューヨーク・フェローシップならびに個人フェローシップで渡米する全ての助成受給者は、J-1ビザで渡米しなければなりません。ただし、大学院フェローは、大学を通じてF-1ビザを取得する必要があります。ACCは、団体助成受給者に対するビザ取得支援は行いません。
- 過去にACCから助成を受けたことがあります。再申請する資格はありますか?
- はい。過去の助成受給者も再度申請する資格があります。助成の種類は問いませんが、以下の例外があります:
- ニューヨーク・フェローシップのアルムナイは、再度ニューヨーク・フェローシップに申請できません。
- 過去に6ヶ月間のフェローシップやこれに相当する金額の助成を授与されたことのあるアルムナイは、同規模の助成を再び授与される可能性は低くなります。
- 過去2年間にACCから助成を受けたことのあるアルムナイは、助成対象になりません。
- はい。過去の助成受給者も再度申請する資格があります。助成の種類は問いませんが、以下の例外があります:
- 同じ募集期に、複数の助成プログラムへ申請することはできますか。
- いいえ。申請者は、一回の募集期につき1件の申請のみを提出してください。
- 私の質問はここでは解決されませんでした。ACCにEメールで問い合わせることはできますか?
- 募集要項、申請資格、申請内容について質問がある場合は、下記のACC各地域オフィスまでお問い合わせください:
- ACC香港(中国、香港、マカオの市民権または永住権をお持ちの方)
- Eメール:acc@acc.org.hk
- ACC日本(日本国籍または永住権をお持ちの方)
- Eメール:application@accjpn.org
- ACCフィリピン(フィリピン国籍または永住権をお持ちの方)
- Eメール:accphilippines@gmail.com
- ACC台湾(台湾の市民権または永住権をお持ちの方)
- Eメール:info@acctf.org
- ACC香港(中国、香港、マカオの市民権または永住権をお持ちの方)
- 申請に際して、GoApplyの操作方法や技術的な問題に関する質問がある場合は、application@accny.org (英語のみ)までお問い合わせください。
- 募集要項、申請資格、申請内容について質問がある場合は、下記のACC各地域オフィスまでお問い合わせください:
- オンライン(バーチャル)のみでの活動内容の申請は提出できますか。
- いいえ。ACCは、過去に新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う渡航制限のため、オンライン(バーチャル/デジタル)でのみ実施される交流活動を支援しましたが、今後は、文化交流というACCのミッションに最も適した、対面での体験にのみ資金を提供します。
- ACCから助成を授与された場合、申請した渡航日程を変更することはできますか。
- ACCは、申請された渡航日程が守られることを期待していますが、渡航開始日の30日以上前であれば、日程変更を申請することができます。以下の点にご留意ください:
- 日程変更申請は、ACCの裁量により承認の判断を行います。
- 渡航期間の短縮は、助成金の減額につながる可能性があります。
- 助成受給者は、一回の募集期ごとに1回のみ日程の変更を要望することができます。
- 緊急の医療上または家族に緊急事態が発生した場合を除き、当初の渡航開始日30日前以降の日程変更は受け付けません。
- 上記の条件を満たさない場合、助成金が取り消されることがあります。
- ACCは、申請された渡航日程が守られることを期待していますが、渡航開始日の30日以上前であれば、日程変更を申請することができます。以下の点にご留意ください:
ニューヨーク・フェローシップ
ニューヨークを拠点とした6ヶ月間のフェローシッププログラム。ACCのスタッフが滞在のためのサポートやプログラムのアドバイスを提供します。的を絞った調査研究プロジェクトのほか、自由な探求を行うことができます。
個人フェローシップ
1ヶ月から6ヶ月の範囲で、個人または少人数のコラボラーターとの協働で行う自主的な調査研究への支援プログラム。地域によって、ACCスタッフからのアドバイスやサポートが受けられます。
大学院フェローシップ
アジア地域から米国の大学院に留学する学生の生活費を支援。母国では研究の機会がない分野を学ぶ学生、または、母国において評価が進んでいない研究分野の学生が優先されます。
団体助成
団体助成は主に、ACCの「個人フェローシップ」受給者と同様の体験(異文化に身を置き、調査研究、専門的な研修、同分野で活動する人々との情報交換やその他のプロセスを重視した活動)を通して、特定のプロジェクト参加者の文化交流の機会を支援するものです。