ナイル・ケティングさん(ACC 2023)が、ニューヨークにて半年間のフェローシップを開始しました。ケティングさんは、コラボレーションや領域横断的な制作プロセスを通じて、パーフォマンスやサウンド、ビデオなど、多様なメディアを取り入れたインスタレーションを制作しています。近年は空気や香り、光、音といった不可視の素材を含む没入型の「パフォーマティブ・インスタレーション」を展開し、観客と作品空間の境界があいまいな新たな舞台としての作品体験を創造しています。今回のフェローシップでは、領域横断的な表現を模索する動きが生まれた、第一次世界大戦後のニューヨークを中心とした「反芸術」の資料に触れるとともに、領域横断的表現の現代に至るまでの軌跡とWeb3.0時代における実践をリサーチします。

photo by Wataru Murakami

プロフィール
近年の主な展覧会に、「アートバーゼル Paris+」(2022、パリ)、「Sharjapan3」シャルジャアートファウンデーション (2021)、「Anticorps」パレ・ド・トーキョー(2020、パリ)、「保持冷静」センターポンピドゥ上海(2019)、「Remain Calm」クンストフェライン・ゲッティンゲン(2019)、「モスクワビエンナーレ 」 新トレチャコフ・ギャラリー(2017)、「曖昧な関係」銀座メゾンエルメスフォーラム(2017、東京)、「New Sensorium」ZKM、カールスルーエ(2016)、「六本木クロッシング」森美術館(2016)など。2022年、パレ・ド・トーキョーでのパリファッションウィークファッションショーの演出、ベルリンの劇場Hebbel Am Uferでは空間演出を担当。2018年文化庁新進芸術家海外研修員。