「AOMORI GOKAN アートフェス」は青森県内にある現代美術を楽しめる5つの美術館・アートセンター(青森県立美術館、青森公立大学 国際芸術センター青森、弘前れんが倉庫美術館、八戸市美術館、十和田市現代美術館)を中心に2024年4月13日(土)から9月1日(日)まで開催される初のアートフェスです。最大の特徴は展覧会やプロジェクト、パフォーマンスなど、この地に根差して活動する各館のキュレーターが協働で実施するもので、2024年度のテーマは「つらなりのはらっぱ」に決定。アートを起点に県内各地域にある自然や食、建築など豊かな文化に触れることを通じて、青森の魅力を発見する機会となります。
その中の一つ、青森公立大学 国際芸術センター青森での展覧会「currents / undercurrents -いま、めくるめく流れは出会って」においては、岩根愛さん(ACC 2022)の作品が展示されます。作品「The Opening」シリーズは、2022年のACCフェローシップのリサーチの際にカリフォルニア州のマトール川を撮影したもので、そのイメージ画像はアートフェス全体のウェブサイト、ポスターやチラシ、グッズにも採用されています。
展覧会「currents / undercurrents -いま、めくるめく流れは出会って」
古くからヒトをはじめとする生き物たちは、自然環境の影響を受けながら、移動を続けることで生きてきました。生まれた場所、定住する場所、訪れた場所、そしてこれから行く場所は、今たまたまの現在地である青森と、どのようにかかわり合うのでしょうか。そして様々な場所の環境や、生命などの存在、歴史や記憶と私たちはいかに語り合い、時に交差し、つながり直しながら、生きていくことが可能なのでしょうか。
表現活動を行う人々が全世界から集う場である国際芸術センター青森で行う本展には、「現在」という意味をもちながら、海流や気流をはじめとして、ある一定の方向に動く水や空気、電流などの変わり続ける流れを示す「current」と、表面や他の流れの下にある目に見え難い流れや暗示を意味する「undercurrent」をキーワードに、場所とかかわり合いながら表現をつむぎ出す国内外のアーティスト、そして青森ゆかりの表現の数々が集います。加えて、会期半ばで展示替えをすることで、一度限りでない場所への働きかけや、変化し続ける「いま」をこの場に取り込むことを試みます。
それぞれの表現が発生させる流れや渦のようなものが、出会い混ざり合うことで、また新たなパターンが無数に生成させていく…展覧会という「徒歩旅行」を通して、私とあなたの現在地を確かめながら、変わり続ける物語の意味を、ここで少しだけ分かち合うことができたら幸いです。
ジュマナ・エミル・アブード(Jumana Emil ABBOUD)、青野文昭、岩根愛、是恒さくら、工藤省治、光岡幸一、中嶋幸治、澤田教一、鈴木正治、ロビン・ホワイト(Robin WHITE)、アイヌの衣服(青森市教育委員会所蔵、後期のみの展示)
会場構成 山川陸
キュレーター 慶野結香
2024. 4.13 Sat.- 6.30 Sun. / 7.13 Sat.- 9.29 Sun. 10:00-18:00 会期中無休/入場無料
青森公立大学 国際芸術センター青森 [ACAC] 展示棟
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