ACCの2014年度ジョン・D・ロックフェラー三世賞の受賞者が発表されました。

アジア及びアメリカのビジュアル及びパフォーミング・アーツの分野において、国際理解、実践、研究に重要な貢献をなしたとされる個人に与えられるこの賞は、通常、毎年1名の受賞者が選ばれますが、今年はACC50周年を記念して、3名に授与することとなりました。

アジアの文化や芸術に対する評価の幅を世界に広げ、理解を深めることに貢献したとし、作曲家のチナリー・ウングさん(カンボジア)、コレオグラファー/ダンサーのピチェ・クランチェンさん(タイ)、そしてアート・アドミニストレーターのアムナ・クスモさん(インドネシア)が受賞者に選ばれました。

詳しい記事が、ニューヨーク・タイムズのArtsBeatのページにて紹介されております。

“Asian Cultural Council Divides the Prize for Rockefeller Awards”
ArtsBeat, the New York Times, APRIL 14, 2014, 12:04 PM
http://goo.gl/INdJZ3

以下、記事の和訳となります。

アジアン・カルチュラル・カウンシル、ジョン・D・ロックフェラー三世賞、複数授与
文:ALLAN KOZINN  2014年4月14日, 12:04 PM

1963年に設立され、アメリカとアジア諸国の文化交流を支援してきたアジアン・カルチュラル・カウンシルは、毎年1人のアーティストに、賞金5万ドルのジョンDロックフェラー三世賞を授与しています。14日、カウンシルは今年が初めてとなる賞の複数授与を発表しました。受賞者は、作曲家のチナリー・ウングさん、舞踏家かつダンサーのピチェ・クランチェンさん、そしてインドネシアのアート・アドミニストレーターであるアムナ・クスモさんです。それぞれに5万ドルの賞金が授与されます。

カウンシルの理事長のウェンディ・オニール氏は、「私達は財団設立50周年を記念して、受賞者の数を1人から3人に増やすことにしました。2013-14年の受賞者はそれぞれの分野においてそれぞれ異なった活躍をしています。彼らは、自分たちの作品を通して、時には困難な状況のなかでも、アジアの文化や美術に対する評価の幅を広げ、深めることに貢献しました。そして、それこそが、私達アジアン・カルチュラル・カウンシルの設立当初からのミッションです。」と述べました。

カンボジア生まれのウング氏はカリフォルニア、サンディエゴ大学に席をおいており、西洋のコンテンポラリーかつハーモニックな言語とカンボジアの民族要素を合わせた作品で知られています。他にもカンボジア音楽に焦点をあてたフォルクウェイズレーベルのレコードシリーズの監督、アメリカでのカンボジア人難民とのダンスグループの立ち上げなどの活動を行っており、最近では東南アジアにて旅する作曲家のための協会を設立しました。

クランチェン氏は、子供時代からタイの伝統的な踊り、そしてアメリカでコンテンポラリーダンス学び、徐々にその2つを織り交ぜ、バンコクでピチェ・クランチェンダンスカンパニー(のちにライフワークとして知られる)でのダンスの中に反映するようになりました。

クスモ氏はアートマネジメントの仕事を1960年代から始め、インドネシアで散在していたアートシーンを統合することに貢献しました。ジャカルタ・アート・カウンシルとのプロジェクトでは、国際プログラムをインドネシアに導入し、国のカンパニーの成長を支える指針を確立しました。1999年に設立した団体、ヤヤサンケロラはフェスティバルや文化機関の運営のためのワークショップや文化交流の促進運動も行っています。